『「地域猫」のすすめ』(黒澤泰)から始める、野良猫達との共生生活 ― 『大人の読書感想文』


このブログは、私の知人や募集で集まった方々の『大人の読書感想文』を掲載しております。

本のレビューではなく、その本を読んだその人がどのように感じ、どのように影響を受け、人生に活かしてきたかをまとめています。

その本に興味を持って頂くことはもちろん、あなたの悩みの解決や人生の励みになれば幸いです。


「地域猫」のすすめ―ノラ猫と上手につきあう方法

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あなたは猫好きですか?

猫ちゃんかわいいですよね。

インターネットやTwitter等のSNSでは日々、かわいらしい猫ちゃん達の画像や動画が溢れています。

本当に癒されます。

しかし今回の『大人の読書感想文』は、そんなかわいい猫ちゃん達についての深刻な問題を取り上げています。

作者の方は『「地域猫」のすすめ』(黒澤泰)を読み影響を受け、地域の野良猫問題に取り組んでいらっしゃる方です。

あなたの地域にも野良猫はいるのではないでしょうか?

かわいいな、可哀そうだなと餌をあげたことはないでしょうか?

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『「地域猫」のすすめ』(黒澤泰)から始める、野良猫達との共生生活

■かわいいだけじゃない、野良猫の問題

庭に野良猫が住み着いて子猫を生んだ。
発情期の猫の鳴き声がうるさくて眠れない。
ゴミを荒らされ、家庭菜園を食い荒らされた…。

野良猫に関するトラブルは、日本各地で今日も絶えず起こっています。
それに対抗する手段として、長年日本では、野良猫を捕獲し、殺処分してその頭数を減らし、問題自体もなくしていくという方法がとられてきました。

しかし、野良犬と違い身体が小さくどこにでも身をひそめてしまう野良猫は、殺処分してもどこかで容易に繁殖してしまうため、イタチごっこで問題解決に効果がない方法だということが、本著『「地域猫」のすすめ』の著者も指摘しています。

それどころか動物愛護法的にも、問題解決の策として生き物の命を絶つという方法は、国際的に野蛮な方法だと問題視されています。
それでも、無責任に餌やりをする自称『猫好き』により野良猫が増える等、地域住民の野良猫の被害は甚大で、解決策を求めている人が多い身近なかつ深刻な問題です。

■「地域猫」のはじまり~ノラネコ問題の原因

猫の被害に悩む人からすると、

「猫がいなくなりさえすればよい」

「庭にフン等をする野良猫が悪い」

という発想になりますが、元々の原因は、『人』にあると、著者は指摘します。
かわいいから、可哀想だからという安易で無責任な理由で、野良猫に餌をあげると、

猫は繁殖するための栄養を蓄え、子猫が生まれ、さらに食べた分の糞尿をし、食べ散らかしたエサや置きエサなどにハエがたかったり、衛生面でも地域に深刻な問題を引き起こします。

本著を引用すると、「結局、野良猫が悪いのではなく、中途半端な動物愛護意識を持った人が、ノラ猫問題の原因なのである」(22ページ目)といったところです。
エサをあげるならそれ以上繁殖しないように捕獲し、手術をする、餌場の掃除をする、いわゆる一連の「地域猫活動をする」という意識が必要です。

そして、猫に餌を無責任に上げる人のみならず、昨今のペットブームに便乗したものの、無責任に猫を捨てる人も、野良猫問題の原因です。

動物の遺棄は明らかに法律上の犯罪です。
にもかかわらず、安易に飼育し、避妊・去勢手術もせず増えるままにして手に負えなくなったら捨てたり、脱走させたり。

人間の食べ残し等のゴミを漁ることでしか生きられない、明らかな飼育された猫が地域を荒らしていると言っても過言ではないと思います。
そうした野良猫や捨てられた猫達を、安易に行政で殺すのではなく、地域で寿命がくるまで見守ってあげようと、横浜市から始まった取り組みが、「地域猫活動」です。

■「地域猫活動」

本著の著者は、当時公務員という立場でありながら、地域住民の野良猫問題を何とかしたいという市民の声に寄り添い、猫バザーを開き、野良猫の不妊去勢手術費用を捻出しつつ、猫問題に対しての理解もバザーの収益と同時に得ることで、人間と野良猫の共生は可能になるはず、という確信を得ました。

住民同士が猫問題について話し合う場を設けたり、どこに野良猫が多数生息しているかの「ねこマップ」を作成することで、徐々に野良猫の頭数管理を行った結果、不妊去勢手術がすすました。

この著者活動した地域がモデルケースとなり、不妊去勢手術を行い頭数制限し、また餌場・トイレを地域住民で掃除し見守るこの方法は、「地域猫活動」と呼ばれ、全国に広がっていきました。

■「地域猫活動」のはじめかた

私の地域でも一対の夫婦猫から子猫が生まれ、その子猫から半年後にはさらに猫が生まれ、野良猫問題が噴出しました。

まずは私個人から、野良猫の捕獲・不妊去勢手術を開始しました。

はじめかたとしては、理想的なのは複数の住民で活動に理解しあい、捕獲・手術・リターン(地域に戻す)、その後の管理・見守りを担う人の目星がつけられることです。

しかしまずは、とにかく野良猫が増えないように動物病院で手術してもらうことが先決に思います。

自治体により、野良猫の不妊去勢手術に対して、無料または手術費の負担を一部してくれる補助チケットを配っているところもあるので、自治体に確認しておくことも大事です。
捕獲器は活動を支援している動物病院が近くにあると、レンタルできる場合があります。
私は最初レンタルで、返却の手間などから個人で購入する方法をとりましたが、一年間で20匹ほどの手術を終えました。
手術が済んだ野良猫は耳の先端をカットされ、手術済みの証「サクラカット」を受け、サクラ猫などと呼ばれるようになります

これの「サクラカット」が地域で一代限りの命を生きていくことを許された証、「地域猫」です。
とはいえ、地域には「手術するなんてかわいそう」とか、「地域猫活動なんかしてもムダ」といった理由で、活動に非協力的、否定的な人もいます。

そうした人達に対しても、猫の頭数を減らしていくと、猫好きな人にとっては不幸な命が減り、嫌いな人には猫が管理されることにより被害が減るというメリットがある、ということを理解してもらうように働きかけていくことが、一番重要な活動であると言えるかもしれません。

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いかがでしたか?

何気なく普段見ている野良猫達も、深く掘り下げれば様々な問題があり、またそれぞれに解決に向けて積極的に活動している方がいらっしゃいます。

確かに野良猫を見て、かわいいな、可哀そうだなと餌をあげたくなってしまうかも知れません。

その行為自体はもちろん“悪意”ではありません。

“善意”による行動と多くの人は考えると思います。

私も同感です。

しかし、“善意”が必ずしも“善”になるとは限らないところに今回の問題の難しさがあると思います。

それを知る為には、問題を深く考えなければなりません。

難しく考えるということではなく、物事の関連性を知るということです。

多くの人はどうしても物事を平面的に、短絡的に考えてしまいがちです。

人間の脳は怠け者で、出来る限り思考をしないようにします。

ですから今回のような問題が起きると、

[餌やり禁止!!] と張り紙を張ったり

「行政の対応が悪い!!」

「飼い猫を捨てるやつが悪い!!」

「野良猫に餌をやるやつは無責任だ!!」

と声を荒げて騒ぐだけで終わってしまします。

深く考えずに表面的なところを問題の全てと捉え、単純な解決を望んでしまうのです。

更には「○○が悪い」「○○が対応すべき」と言って、責任問題とし対応策を他者に考えさせるようにしてしまいます。

極端に言ってしまえば、「思考停止状態」と言えるでしょう。

悪いと言っているのではありません。

多くの人の思考パターンがそうであると言っているのです。

こういった解決方法は無駄な争いを生む可能性も高く、争いに負けた人が嫌々解決を図るという消極的な問題解決方法と言えるでしょう。

また新たな問題の原因にもなり兼ねませんし、別の問題の予防も出来ません。

だからこそ『「地域猫」のすすめ』の著者・黒澤泰さんや、『大人の読書感文』の作者の方は、そこに留まらず問題を掘り下げていき、積極的に活動をしたことにより問題解決に向けて大きな一歩を踏みだせたことはとても価値あることに思えます。

(今回のお話と離れてしまいますが・・・)

もしあなたが今、何か問題を抱えていたり、何かを成し遂げたいと思っていたり、会社等で出世をしたいと思っているのであれば、「思考停止状態」では解決は難しいでしょう。

1つの問題に対して「どうしてそうなったの?」と考え、解決に向けて行動していくことが大切です。

それを習慣化することにより、問題の全体像を捉え関連付ける思考を身に付けることができます。


あなたの『大人の読書感想文』をお聞かせ下さい。

悩める方の助けになるかも知れません。

ぜひメッセージお願い致します。

※掲載の際には多少の編集を加えますので予めご了承下さい。




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