『かわいそうだね?』(綿矢りさ)に見る女の生き方 ― 『大人の読書感想文』


このブログは、私の知人や募集で集まった方々の『大人の読書感想文』を掲載しております。

本のレビューではなく、その本を読んだその人がどのように感じ、どのように影響を受け、人生に活かしてきたかをまとめています。

その本に興味を持って頂くことはもちろん、あなたの悩みの解決や人生の励みになれば幸いです。


かわいそうだね?

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“女性が憧れる女性”

“女性に嫌われる女性”

この2つのタイプの女性の話題はよく出てきますよね?

ドラマや漫画にもよく対比して描かれます。

あなたが“憧れる女性”はどんな女性ですか?

あなたが“嫌だなと思う女性”はどんな女性ですか?

あなたが女性でしたらあなたの考えを、あなたが男性でしたら想像してみて下さい。

それぞれ考えは違うと思いますが、一般的に描かれるのは・・・

“女性が憧れる女性”であれば、

・自立心がある。

・男性と対等に仕事をこなす。

・常に外見と内面共に美しさ、カッコよさを保っている。

・男性に対して寛容で理解がある。

“女性に嫌われる女性”であれば、

・他人に依存的。

・責任感が無く、自己中心的。

・男性の前だけ“いい子”でいる。

・自分で努力せず、他人に甘えている。

このように具合ではないでしょうか?

今回の『大人の読書感想文』で取り上げる作品は『かわいそうだね?』(綿矢りさ)です。

ここにも、その対照的な2つのタイプの女性が登場人物として描かれています。

『大人の読書感想文』の作者の方も、最初は “女性が憧れる女性”タイプの主人公に好感を持ちます。

しかし、最後にはもう一人の登場人物、“女性に嫌われる女性”タイプである主人公の彼氏の元カノに対して、ただ嫌悪感を抱くだけでなく違った見方をするようになります。

そこには自分と違う考え、自分の苦手な人を受け入れるヒントがあるのかも知れません。

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『かわいそうだね?』(綿矢りさ)に見る女の生き方

■“女性が憧れる女性”

『かわいそうだね?』(綿矢りさ)は、主人公と主人公の彼氏とその元カノの三角関係を描いた物語です。
三角関係といっても、どろどろとした男女関係ではなく、まるで真逆の2人の女性と、優しくも彼女から見れば優柔不断な彼氏のちょっと面白おかしい関係を描いています。

綿矢りさの語り口が軽妙で面白いため、全体的に暗さはなく、主人公の怒りや憤りは女性なら誰でも共感でき、サクサク読み進められます。

主人公はアパレルの販売員として店長を務めるベテラン社会人で、仕事のために英会話にも通い始める“デキる女性”です。
さらに彼氏にも対しては厳しいわけではなく寛容な姿勢で常に物分かりのいい、良き彼女であろうと努めます。

その姿は女性であれば誰しもがこういう彼女でありたいと思う姿です。

しかし、そんな彼女の強さや物分かりの良さは彼女がもともとそうしたタイプだからというよりは、相手を困らせてまで弱い女にはなれないという思いから成り立っています。

それは主人公自身も本の中で、地震が来た時にきゃーと悲鳴を上げていいタイプではないと語っていることから、見た目もキャラも弱々しく守ってもらえるタイプじゃないと自覚しているからこそ、タフであろうと努めます。

■対照的な2人

そこへ、真逆のタイプの女が現れます。

それは、日本で仕事が決まるまでの間だけという約束で彼氏の家に転がり込んできた、アメリカに住んでいたころの元カノです。

自立心が無く、努力もせず、他人に頼っているばかりのタイプの女性です。

初めは戸惑うものの、主人公は彼のことを信じようと努力しますし、その元カノに会ってみたときも、ちょっと意志薄弱だけど感じのいい女性だと思い受け入れます。

ところが、最終的にはこの元カノと主人公で彼の取り合いという展開を迎えます。
おそらくすべての女性が、冒頭から、タフで真面目で自立心の強い主人公の味方に回ると思うのですが、後半はその真逆のタイプの元カノに同情したくなる場面も出てきます。

■変わってきた「なんか気に入らない女」への見方

とうとう主人公にキレられた元カノは主人公に向かって、「努力が認められるなんてあなたはラッキーだ」と言います。

主人公から見れば、そして読者である私たちから見ても元カノは努力もせず自分の元カレにおんぶにだっこでやり過ごそうとしているかのように見えるのですが、その裏には、何をどう頑張ってもどうも結果が出ないタイプの女性であったことが透けて見えてくるのです。

前半では、気丈に振舞う努力家の主人公に同情し共感するのですが、この元カノの人の好意に甘える生き方もまた、これしか選べなかったのだと思うと複雑になります。

だからと言って、個人的には元カノの味方をする気にはなれないのですが、二人の女性を対比することで、世の中にいる「なんか気に入らない女」の見方が少し変わりました。

そんなきっかけを与えられた一冊です。

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いかがでしたか?

誰でも “受け入れらない”人は一定数います。

心理学では、例えば10人の人がいると2人は“仲良くなれる人”、7人は“普通の人”、1人は“どうしても受け入れられない人”の割合になると言われています。

もちろん特定の場面で必ずこの割合になるということではありません、だいたいの割合です。

つまり、 “受け入れらない”人が一定数いるのはあなたのせいでも、その “受け入れらない”人のせいでもなく、自然なことで仕方がないのです。

しかし、『大人の読書感想文』作者の方が“女性に嫌われる女性”(「なんか気に入らない女」)である元カノに対しての見方が変わったように、相手を知りどうしてそのような言動をするのかを考えることが出来れば、ただ嫌うことも少なくなると思います。

もちろん、その人を好きになれとは言いませんが、少なくとも自分自身のストレスを軽減することは可能です。

このブログを読んで頂いているあなたは、自分自身を高め、生活を豊かにしようという想いが強いと思います。

もしかしたら職場やその他の場所でリーダー、もしくはこれからリーダーになるかも知れません。

様々なタイプの人を受け入れ、理解しようとすることは人間関係を円滑にするだけでなく、自分自身の成長にもつながります。

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