『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介) ― #おすすめの本

『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)の概要

芥川龍之介の短編集です。

『杜子春』、『くもの糸』の他、『トロッコ』、『鼻』、『芋粥』、『たばこと悪魔』、『犬と笛』、『みかん』、『魔術』、『仙人』、『白』、『ハンケチ』の計12作品が掲載されています。

芥川龍之介短編集 蜘蛛の糸・羅生門など (100年読み継がれる名作) [ 芥川 龍之介 ]

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『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)の注目の作品

何度も読み返しているほどなので、印象に残っているのは『杜子春』です。

主人公の杜子春が最初に登場する唐の都洛陽や、杜子春と仙人の出会い、杜子春と友人達とのやりとりなど、物語の冒頭にもかかわらず、頭の中で何度もイメージしながら読んでいました。

主人公の人となりが理解できるシーンでもあるのですが、最後まで読んでから読み直すと物語の最後の杜子春の心境と冒頭部分での彼の心境の違いや変化が感じられ、また違った味わいがあって好きな人物です。

『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)のおすすめの作品

最初に読んだのは『杜子春』『くもの糸』の2作品でしたが、最初に好きになったのは『犬と笛』、しばらく印象に残っていたのは『白』でした。

2作品とも冒険譚の印象のある作品ですので、とっつきやすく読みやすいと思います。

どこが、と語り始めると『トロッコ』や『鼻』も面白かったですが、最初は嫌いでしばらく読まなかった『みかん』や『ハンケチ』も、何年か経ってから読み直してみて好きになったので思い出がどんどん蘇ってキリがなくなってしまいます。

しかし、やはり上記の『犬と笛』と『白』2作品が好きな作品です。

『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)で得られたもの

高校受験の面接の時のことです。

読書が趣味という話から始まり、『白』のあらすじを話す流れになった時は少し動揺しましたが、元々好きで覚えていた事もあり、すらすらとあらすじを話して楽しかった記憶があります。

また大学の受験の問題が『みかん』だった時も驚きました。

ちょうどその頃に好きになってきて読み始めていたので、問題が出た時も割とすらすらと読み解けて良かったです。

中学に上がって最初に読書にハマるキッカケになったが『芥川龍之介短編集』なのですが、その印象よりも実際に試験の役に立った事が印象に残っています。

『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)はこんな方におすすめ

これから読書を始める中学生、高校生におすすめしたいです。

短編集なのでとっつき易いですし、有名な作家の作品なので勉強の役にも立つと思います。

ここから発展してライトノベルやその他の長編小説等を読むと良いのではないでしょうか。

『芥川龍之介短編集』(芥川龍之介)のまとめ

初版本は1978年と古いですが、明治頃の古い文章ではなく読みやすい文体のものを持っているので読書入門におすすめします。

どの作品も登場人物の心情や行動の描写がわかりやすく、また、想像し易いので、『芥川龍之介短編集』を足がかりに純文学を読み始めるのもいいかもしれません。

私自身『芥川龍之介短編集』がきっかけで川端康成や夏目漱石の作品に興味を持てました。

授業で彼らの作品に出会っても身構えずに済んだように思います。

『芥川龍之介短編集』から始めると、文体で距離感や拒否感が出ずに読み始められると思います。