愚連―岸和田のカオルちゃん一覧

『愚連―岸和田のカオルちゃん』(中場利一) ― #おすすめの本

ストーリーの舞台となる、1970年代の大阪府岸和田市の街並みや地元住民の結び付きには心温まるものがあった。 お好み焼き屋さんや喫茶店などの、何気ない街角や路地裏の風景も印象深かった。 一見すると粗暴な主人公の「私」や小鉄に、宿敵であり親友でもあるカオルちゃんのキャラクターも単純な善悪二元論では捉えきれないものがある。 警察官から反社会的勢力の構成員まで、訳ありな人達が織りなす人間模様も魅力的。