『東京百景』(又吉直樹)から学ぶ世界の面白がり方 ― 『#大人の読書感想文』


このブログは、私の知人や募集で集まった方々の『大人の読書感想文』を掲載しております。

本のレビューではなく、その本を読んだその人がどのように感じ、どのように影響を受け、人生に活かしてきたかをまとめています。

その本に興味を持って頂くことはもちろん、あなたの悩みの解決や人生の励みになれば幸いです。


お笑い芸人であり、第153回芥川龍之介賞受賞の作家でもある又吉直樹さん。

テレビでも様々な番組に出演されていますね。

今回の『大人の読書感想文』の作者の方はそんな又吉直樹さんの考え方・生き方に魅了され、もっと知りたいという想いから『東京百景』(又吉直樹)を読んだようです。

又吉直樹さんの考え方、そこから作者の方が得たことはあなたが仕事で行き詰っている時、絶望感を感じている時、人間不信になっている時に役立つ考え方かも知れません。

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『東京百景』(又吉直樹)から学ぶ世界の面白がり方

又吉直樹さんといえば、芸人であり、文芸家であり、さらにスポーツも得意と多彩な方です。

身に着けている衣類や髪型にもこだわりが感じられて、テレビに出ているとついつい見てしまいます。

著書『東京百景』を購入したのも、そんな又吉さんのことがもっと知りたいと思ったからです。

■日常を妄想する

「日常を妄想する楽しさ」同書を読んだ方ならわかると思いますが、たとえ同じ風景を見ていても、私はきっと又吉さんと同じようには見えないでしょう。

又吉さんは、日常の小さなこと、例えば、公園のベンチに座っている人を見ただけで、その人がなぜ今そこに座っているのかをバーッと想像してしまいます。

しかも、細部にまでこだわって、まるで現実にそうであるかのように。

想像というより、思い込みといったほうが近いかもしれません。

そうなると、妄想ともいえるかもしれませんが、実際、又吉さんの想像はちょっと病的なところがあって、そこがまた面白いのです。

面白さに還元するところは、さすが芸人と思わざるを得ません。

■面白がる

つまらない日常の風景でも、いくらでも自分次第で面白くできるし、しかもそれは自己完結でいいのだとわかります。

「人の面白さを見つけるのが得意」日々出会う人たちの、面白いところを見つけるのも又吉さんの特技です。

しかも、誰もが腹を抱えて笑うようなわかりやすい面白さではなく、どことなくおかしいとか、なんだかズレているといった、人としての味わいや軽い哀愁を面白がっている特徴があります。

このやり方なら、私たちでも身近にいる家族や友人などを一生面白がれるのではないでしょうか。

もしかしたら、そもそも面白い人というのはいなくて、いかに相手の味わいを面白がれるかという受け取り手の問題なのかもしれません。

相手が面白がらせてくれるのではなく、勝手に面白がればいいのです。

心の中で。

「自分には自信がなくても、自分の好きなものには自信を持つ」よそから見れば、又吉さんは特別な才能がある方だと思いますが、又吉さん自身はそのようには思っていないようです。

■好きなものに自信を持つ

同書には、ときおり自分をみすぼらしいものと考えるフレーズが出てきますし、テレビなどで又吉さんを拝見しても、どこか猫背で、堂々として自信満々といった雰囲気ではありません。

けれど、又吉さんは自分の好きなものに対しては大変自信を持っているようです。

好きな作家、好きな音楽、好きな服などは、何処でも惜しげもなく好きだと表現しています。

その気持ちがにじみ出て、又吉さんを愛されるキャラに仕立てあげているのではないでしょうか。

自分に自信がないからと卑屈になって引きこもっているのではなく、自分は大したことがないけれど、自分の好きなものは素晴らしいと表現していきたいなと思わされました。

同書は、又吉さんの生き方を見ている内に「こんなふうに生きたい」とじんわり前向きにさせてくれるものでした。

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いかがでしたか?

同じ風景(状況)でも考え方によって見え方が変わってきます。

多くの人から見て絶望的な状況でも、その状況に陥っている本人は何とも思っていないことも、むしろチャンスと思っていることもあるのです。

人は思うような結果にならなかった時や、誰かに裏切られた時には視野が狭くなり、

「自分には才能が無いんだ」

「全ての人が自分の敵だ」

などと、極端な思考になってしまいがちです。

これはベイシックミステイクとも言われ、「決めつけ・誇張・過度の一般化」等々

の誤ったものの見方をしてしまうことです。

確かに現実に起きているその状況は変えられません。

でも、自分自身のその状況に対する考え方・捉え方はいくらでも変えられます。

冷静になればそれ程絶望的な状況でないことがわかるかも知れません。

別の視点から解決策が出て来るかも知れません。

全てはあなたの考え方次第なのです。

絶望的にならない為の普段からの心構えとして、

「自分には自信がなくても、自分の好きなものには自信を持つ」

という考え方はとても有効と思います。

物事の結果だけにとらわれず、あなた自身が何をするかに視点を置くことになります。

そうすることにより、例えどのような結果になっても絶望的になり極端な思考になったりすることを防げるでしょう。

そして何より、結果に一喜一憂することなくあなた自身が好きなことを存分に楽しむことができますね!

東京百景 (角川文庫) [ 又吉 直樹 ]

感想(4件)

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