『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙) ― おすすめの本

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)の概要

勤めていた大企業を辞め、5歳の息子を連れてアフリカのルワンダに渡った著者の唐渡千沙氏。

現地でタイ料理屋をひらき生計を立てることにしましたが、日本ではありえない出来事の連続に大苦戦を強いられます。

幼子を抱えたシングルマザーが、右も左もわからない異国の地で飲食店を開きます。

困難なことは容易に想像できます。

それでも、現地のルワンダ人たちと明るくたくましく日々を生きる姿に、元気をもらえる1冊です。

ルワンダでタイ料理屋をひらく [ 唐渡千紗 ]

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『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)の好きな登場人

まずは筆者の唐渡千沙氏です。

大企業を辞めて、何も知らないアフリカの小国に移住。

ただいきなり行動するのではなく、自分の中で許容できるリスクとそうでないリスクを分別する判断力と実行力がとても尊敬できます。

もう1人、スタッフのイノセントさんです。

幼い頃から辛く厳しい人生を歩みながらも、決して諦めることなく最後に「アイ・シンク、エブリシング・ウィル・ビー・オーライ(きっと、ぜんぶ、大丈夫)」と言える心の強さを持つ人間性に心を打たれます。

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)の好きな場面

コロナ禍になったことで店の経営状況が悪化。

それに伴い、唐渡千沙氏が従業員に給料減額への合意を得る場面が印象的です。

ルワンダでは国民の多くが貧しい暮らしを強いられています。

唐渡千沙氏の店に勤めるスタッフも、ほとんどが毎日を生きるのに必死です。

そんな中での給料減額。

相当苦しいはずなのに、スタッフの1人が唐渡千沙氏に言ったのは「アイ・シンク、エブリシング・ウィル・ビー・オーライ(きっと、ぜんぶ、大丈夫)」。

生きることへの執念と力強さを感じました。



『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)で得たもの

日本に生まれ育ち、何不自由なく生活できているということは相当な幸せ者だと感じることができます。

100円均一、コンビニ、スーパー・・・

欲しいものがすぐ手にはいる日本にいると、物事のありがたみを感じる感覚は薄れてしまっていると思います。

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)は、その感覚を思い出させてくれる1冊です。

「当たり前のことができる幸せ」を感じ、何事にも一生懸命に取り組む気持ちを沸き上がらせてくれます。

唐渡千沙氏は、毎日出てくる困難な課題を投げ出すことなくしっかりと向き合って解決していきます。

困難から逃げ出さない姿勢、一日一日地道に経営を続ける様子に、成功は日々の継続が大切ということを学べます。

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)はこんな方におすすめ

「何かに挑戦したいけど迷っている人」

「挑戦しているけどなかなか結果が出ず、気持ちが沈み込んでいる人」

「現状に不安や不満があるけど、我慢しなければいけないと思っている人」

にぜひ読んでほしい1冊です。

日本人の多くは生き方の選択ができます。

でもそれは世界から見ればほんの一握の人に許されている特権なのです。

世界には、明日生きているかもわからないという人が多くいます。

せっかく得た特権をどう使うのか、誰の為に使うのか、そのことに気づかせてくれるヒントがたくさん詰まっています。

生き方に迷っている人の背中を押してくれる。

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)はそんな1冊です。

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)のまとめ

『ルワンダでタイ料理屋をひらく』(唐渡千沙)を読んで感じたことは、「何よりもやって続けてみなければ、何もわからない」ということでした。

「5歳の子供を抱えたシングルマザーがルワンダでタイ料理屋をひらく」と聞くと、かなり破天荒な人のように思えます。

でも実際は、誰でも体験しているようなことがきっかけで行動に移した著者。

困惑することも多く、不安やストレスを抱えながら過ごす日々が多く続きます。

それでも、こうして著書として出せるまでに生きてこられたのは、日々の積み重ねの賜物です。

一歩間違えたら失敗して危険な立場にいたかも知れない。

でもそもそも行動しなければ失敗という結果すら得られない。

行動から得られる結果は、失敗で生まれるデメリットよりも遥かに大きなものだと教えてくれます。

何かに迷ってなかなか行動に移せないという方はぜひ一度読んでみて下さい。