『獣の奏者』(上橋菜穂子) ― #おすすめの本
物語の舞台の年代は前近代であり、女性の自立がとても難しい状況にあります。 それでも女性が、一途に真理を探求し学問を続けることの素晴らしさ、そしてゆくゆくは舞台の王国の最重要人物となるなかで、何を捨て何を守るかという覚悟に圧倒された。 ヒロインは最終的に、我が身を引き換えに戦場で命を落とします。 最終章で教師となった彼女の息子の語りで、彼女の人生が遺したものはとても大きいことがわかります。 女性が困難の中で人として気高く生きることの大切さを知らしめてくれました。