kokedori一覧

『獣の奏者』(上橋菜穂子) ― #おすすめの本

物語の舞台の年代は前近代であり、女性の自立がとても難しい状況にあります。 それでも女性が、一途に真理を探求し学問を続けることの素晴らしさ、そしてゆくゆくは舞台の王国の最重要人物となるなかで、何を捨て何を守るかという覚悟に圧倒された。 ヒロインは最終的に、我が身を引き換えに戦場で命を落とします。 最終章で教師となった彼女の息子の語りで、彼女の人生が遺したものはとても大きいことがわかります。 女性が困難の中で人として気高く生きることの大切さを知らしめてくれました。

『私にふさわしいホテル』(柚木麻子) ― #おすすめの本

文学新人賞を受賞して念願の小説家になれるはずだった主人公加代子でした。 しかし同時受賞者の元アイドルに注目を持っていかれ世間からは忘れられてしましました。 自腹で「山の上ホテル」にこもって執筆しようとした時、大学時代の先輩である遠藤が訪ねてきて、上の階で大御所作家の東十条宗典が執筆していると聞かされます。 加代子はとんでもない作戦で仕事を奪ってしまいます。 その後も小説家として立ちはだかる困難を驚きの方法で突破し続けます。

『死神の精度』(伊坂幸太郎) ― #おすすめの本

主人公の千葉は、音楽が大好きな死神で、一週間対象となった人間を観察し「可」か「見送り」を判断します。 「可」になればその人は亡くなり、「見送り」になれば生き延びることができます。 人間の生死を判断するのが彼の仕事なのです。 彼は様々な人間と出会い、それを判断していくという形でストーリーが進んでいきます。 主人公の千葉は、音楽が大好きな死神で、一週間対象となった人間を観察し「可」か「見送り」を判断します。 「可」になればその人は亡くなり、「見送り」になれば生き延びることができます。 人間の生死を判断するのが彼の仕事なのです。 彼は様々な人間と出会い、それを判断していくという形でストーリーが進んでいきます。

『三日間の幸福』(三秋縋) ― #おすすめの本

人間は誰しも、いつかは死ぬ。 人生とは何なのだろう。 そう思う方もいるだろう。 しかし、どうやら主人公の人生には良いことがなく、自分の寿命査定価格がまさかの1年につき1万円だった。 この事実を受け止めにくい主人公は、未来の自分よりも現在を楽しみたいという思いから僅かな余生を残し、残りの寿命を売り払うことになる。 そして、そこに現れたのが「監視員」のミヤギである。 彼女の為に生きたい、生きることが俺の幸せだと気付いた時には、自分の寿命が縮まっていた。

『銀河英雄伝説』(田中芳樹) ― #おすすめの本

人類が地球という小さな惑星を離れて銀河系をまたにかけて反映する時代、人類は皇帝という独裁者の戴く専制主義の銀河帝国と、市民から選ばれた市民の代表者である評議会が指導する自由惑星同盟の2つに分かれていた。 帝国の若き上級大将ラインハルト・フォン・ローエングラムは腐りきった帝国を打倒し誰にも指図されない地位を目指して邁進していた。 一方、自由惑星同盟の軍人であるヤン・ウェンリー准将はやる気は無いが、魔術がごとき才知を発揮し自軍の危機を救う活躍を見せる。

『苦しかった時の話しをしようか』(森岡毅) ― #おすすめの本

『苦しかった時の話しをしようか』(森岡毅)は、赤字で経営不審に陥っていたUSJを立て直した経営手腕で有名な盛岡毅さんが書かれた本、いわば「自分をマーケティングするための本」です。 自己啓発的な内容はもちろんですが、読み物としても単純に面白く、いつ読んでも勇気をもらえる、そんな本になっています。

『機関車先生』(伊集院静) ― #おすすめの本

瀬戸内海に浮かぶ葉名島を舞台に、島の中にある小学校に赴任してきた吉岡誠吾。 彼は幼い頃の病気の影響で、口がきけませんでした。 誠吾は生徒達から「機関車先生」と呼ばれるようになります。 様々な出来事を通して誠吾と生徒達、島民の人々が関わりあい、絆を深めていくお話です。