『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)の概要
脳科学の専門家と作家の対談集です。
自分を探し続ける作家の中村うさぎ氏は脳についてもよく知っていて、読者がわかりづらいところをわかりやすくフォローしてくれているので、肩ひじはらずに気軽に読むことができます。
脳はこんなに悩ましい(新潮文庫)【電子書籍】[ 池谷裕二 ]
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『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)が好きなエピソード
2人が遺伝子検査を受けて、その結果について話し合うところがとても印象に残ります。
2人とも深刻な病気の可能性まで調べていて、そんなところまで公表していいのかと思いながら読みました。
もし遺伝子検査を受けたら、多くの人ならそこまで深く調べてもらう勇気は出ないかも知れません。
遺伝子検査は、一般の人でもお金を払って依頼をしたら受けられるということも、『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)で知りました。
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)が出たころよりも今の方が、より簡単に受けられるようになっているかも知れません。
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)の好きなノウハウ
英語脳と日本語脳についての話がおもしろいです。
英語と日本語の違いについて、こんなに深く考えたことはなかったのですが、この違いはとてもおもしく興味深い内容です。
どんなに英語を勉強しても、バイリンガルにはならないということもはっきりわかります。
バイリンガルの人自身はそれゆえのストレスがあるかも知れないとも思います。
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)で得たもの
脳について知るには難しい本を読まないといけないと思っていましたが、このような楽しい対談の本でも得られるものは多いです。
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)を読んで、人に対する意識が変わる方も多いと思います。
自分には理解しがたい人がいても、人と自分は脳が違うのだから理解できなくても当たり前だと、さっぱり割り切れるようになれます。
脳だけではなく遺伝子も違うのですから、人に自分と同じものを求めるほうが間違っていますし、逆に自分のことを理解してほしいという気持ちも薄らいでいくことでしょう。
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)はこんな方におすすめ
自分とは何かと思っている人、どちらかといえばネガティブに考えている人におすすめです。
人間の脳のことを少しでも知ることで、その気持ちが少し軽くなると思います。
対談をしている中村うさぎ氏は自分探しを若いころからされている方で、中村うさぎ氏の他の著書を読んだことがある人なら、なおさらおすすめです。
感想(1件) |
『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)のまとめ
脳についてしっかり勉強するとしたら、難しい本を読まないといけないところですが、『脳はこんなに悩ましい』(池谷裕二・中村うさぎ)はそんなに知識がない人でもおもしろいと感じることができる本です。
とはいっても専門用語が多いので、1度読んだだけですべて理解するのは難しいです。
それでも繰り返し読んでもあきませんしコンパクトな文庫本も出ているので、手元に置いて時間がある時に読んでほしいです。
この2人の対談集第二弾が出版されたので、そちらもおすすめです。
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