『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美) ― おすすめの本

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)の概要

ちょっと変わった世界観を味わえる短編が味わえます。

格安の家賃のアパートを借りるためには小動物を扶養することが条件という話。

偶然街でぶつかりそうになった男女が、そこにいた小さな人を救い、銀座のボス猫にさらわれたその小さな人の恋人を救出に行く話。

人間に天罰を下すためにアパートで儀式を行っているなぞのおばさんの話。

日常ではちょっとあり得ないけど、もしかしたら自分達が知らない所で起こっていたら面白いな、という話が18本楽しめます。

ぼくの死体をよろしくたのむ

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『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)が好きな登場人物

登場人物に名前がなく一人称で話が進む短編もあるのですが、その中で人間に天罰を下すため儀式を行っているおばさんの話が好きです。

昼夜逆転の生活をしながら誰とも交わらず、新聞記事で悪いことをした人を確認しては、その人の天罰のレベルを決めていくというなんとも不思議なおばさん。

うどんや煮びたしなど質素な食生活しながらもやっていることは神そのものです。

物語の最後に、世界各国で同様の生活をしてきたことをにおわせる所がありますが果たしてこのおばさんは何者なのでしょうか。

その謎を解明もされないまま物語は終わってしまいますが、そこがまたよく読み終わっても不思議な感じが残ります。

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)の好きな話

一番好きなストーリーは、偶然出会った男女が小さな人の恋人を銀座のボス猫から救出に行く話です。

その設定自体あり得ないのですが、その男もまた謎だらけ。

会ったばかりの男女がお互いを良く知りもしないのに救出に行き、無事救出するのですが、その後の男女は謎だらけ。

小さな人を介抱したアパートの部屋には机とダンベルと袋しかなく、救出した後はそれもなくなるという男はゴルゴ13かとも思う話ですが、なぜかその謎加減が読んでいて不思議な世界に引き込んでくれます。

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)はこんな方におすすめ

奇想天外な話が好きな方にはとてもおすすめです。

とにかくあまり深いことを考えず、楽しみたい時にはもってこいの作品です。

普通の小説ではある程度起承転結のようなものが存在し、読み進めるうちに感動や面白さが増幅していくというものが多いのですが、『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)は全くそんなことは関係なしに話が始まり、強引に不思議な世界を見せ、あっという間に去っていくという感じの作品です。

18個のストーリーがそれぞれ別な話になっているので、それぞれの話で違った不思議な感覚が味わえます。

普通の小説ではなかなか味わえない世界を感じることのできる作品です。

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)はこんな時におすすめ

それぞれの話があっという間に読めます。

カバンにこの本を入れておけば、ちょっとした待ち時間などにカバンから取り出して、1つのストーリーを読むなんてこともできそうです。

長い話だとなかなか区切りがつかなかったり、ついつい先が気になって待ち時間をオーバーするなんてことにもなりかねませんが、短編のいいところは気軽に読み始めることができるというところです。

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)はそんな時にぴったりの本で、どの話もそれぞれ短いで不思議な世界観を楽しめる本です。

『ぼくの死体をよろしくたのむ』(川上弘美)のまとめ

川上弘美氏の作品といえば映画化もされたので『先生の鞄』を思い浮かべる方も多いかと思いますが、やはり『ぼくの死体をよろしくたのむ』でも川上弘美氏の独特の世界観みたいなものが味わえます。

あまりにも設定が独特なので、読み手側が戸惑う事もあるくらいですが、あまり何も考えずに読み進める方がより不思議な世界を楽しむことができるのではないでしょうか。

『僕の死体をよろしくたのむ』というタイトルだけ見ても普通の世界観で書かれた作品ではない感じがあります。



当ブログおすすめの一冊

ブログ『大人の読書感想文』管理人が、SNSを通じて知り合った作家さんの本です。

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・タイトル:『従順のすすめ』

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・内容:現代思想についての本です。

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清水竜志さんのTwitter:https://twitter.com/messages/media/1116542864228413445