『逃亡日記』(吾妻ひでお)に学ぶお酒との上手な付き合い方 ― 『#大人の読書感想文』


このブログは、私の知人や募集で集まった方々の『大人の読書感想文』を掲載しております。

本のレビューではなく、その本を読んだその人がどのように感じ、どのように影響を受け、人生に活かしてきたかをまとめています。

その本に興味を持って頂くことはもちろん、あなたの悩みの解決や人生の励みになれば幸いです。


お酒は好きですか?

大好きな方多いですよね!

(私はとっても弱いのであまり飲めませんが・・・)

日本酒・焼酎・ビール・ワイン等、種類も多く、それぞれに特徴があり、適度に飲めば楽しめます。

最近では工夫され、どんどんおいしいお酒が販売されるようになりました。

しかし、飲み過ぎは注意です。

肝臓をはじめ健康障害を起こしたり、我を忘れて犯罪行為をしたり・・・

更にはアルコール依存になってしまっては人生を壊しかねません。

今回の『大人の読書感想文』の作者の方は、仕事のストレスや付き合いから危うくアルコール依存になりそうだった時に、『逃亡日記』(吾妻ひでお)に出会い救われた経験をお持ちのようです。

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『逃亡日記』(吾妻ひでお)に学ぶお酒との上手な付き合い方

■増えていく酒量

数年前から仕事上の付き合いでもプライベートでも、お酒の飲む量が増えていくようになりました。

平日の朝には完全にアルコールが抜けきらない状態で出勤したり、休日には一日中ずっと寝ているようなこともありました。

健康診断の結果も気になり始めたある日、偶然にも1冊の本を手に取ってみる機会がありました。

■依存症の恐ろしさ

『逃亡日記』は2007年の1月30日に刊行された吾妻ひでおによるノンフィクション作品になっております。

1960年代から人気漫画として活躍してきた著者は、仕事の忙しさからお酒に逃げるようになっていきます。

手の震えが原因となって生き甲斐だった漫画を書けなくなるという、壮絶なエピソードには驚かされました。

自らの生命を断とうとした過去の記憶や、専門病院に長期間入院して治療を受けていた話には胸が痛みました。

この本の中に登場する、

「まだ仕事の区切りで飲んでいたんですね。」

というセリフが印象深かったです。

自らの意思で区切りをつけることが出来なくなった時に訪れる、依存症の恐ろしさが伝わってきました。

自分の好きなものは、自分で区切りを付けて楽しむことを学ぶことが出来ました。

■転んでもただは起きぬ

ある日突然に吾妻ひでおは、仕事も家庭も全てを投げ捨ててしまい失踪事件を巻き起こしてしまいました。

ある時はホームレスへと身を落とし、またある時はガス会社の工員へと変身を遂げている様子がユーモアセンスたっぷりでした。

監視の目が行き届いた今の時代に自分ではない他の誰かに生まれ変わる、アイデンティティー喪失への憧れを感じました。

本書の中に出てくる、

「失踪もアル中も漫画に描けば結果取材だし。」

という言葉にはしたたかさがありました。

当時を振り返って執筆した漫画『失踪日記』が2005年に発売されると、大評判になりました。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門をはじめとする、多くの栄光に輝いていくのが痛快でした。

自らの失敗から目をそらすことなく、未来に活かすことを『逃亡日記』からは考えさせられました。

■希望を見つける

「なんの希望もないんだもん。それは飲むよ。」というフレーズの中には、お酒との上手な付き合い方の秘訣が隠されています。

長い人生を健康的に送るためには、お酒以外の大切なものを見いだすことが必要です。

この本との出会いがきっかけになって、お酒の量を減らしながら読書の量を増やしていくことが出来ました。

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いかがでしたか?

『逃亡日記』の吾妻ひでおさんもアルコール依存から立ち直り、その経験を作品にして多くの栄光に輝いています。

そしてその作品の1つに今回『大人の読書感想文』の作者の方は救われました。

アルコールや薬物・ギャンブル等の依存からの復帰は、それを共有し共感できることが鍵になることが多いようです。

人間は本来、他と繋がることによって安心感を得て自分自身を認めるようになります。

“繋がる”というと、直接コミュニティーに入ったり施設に通ったりを想像します。

しかし、本やSNS等を通してその考えに共感することもできるのです。

今回が良い例だと思います。

もし、あなたが困難に直面し、周りに救いがないように思えても必ず何か解決のヒントがあります。

このブログもその1つになれるよう願っています。

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