『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ) ― おすすめの本

『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)の概要

大金持ちの素行の悪いひとり娘キャロラインが亡くなり、その後キャロラインの父は再婚し2人の子供が生まれました。

2人の子供達にとっていろいろ窮屈な環境の生活が続くかと思われましたが、ある日キャロラインを名乗る女性が家にやってきます・・。

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『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)の注目の登場人物

2人の子供のうちの上の子、ウィンストンが特に注目の登場人物です。

彼は妹(障害がある)の世話をほぼ押しつけられていて、彼自身も責任を感じながら接しています。

2人の母親は子育てにあまり関心がなく、義理の長女のことも歓迎していません。

ウィンストンはキャロラインが好きで、キャロラインのおかげでウィンストンの人生も大きく変わるのですが、それがわかるのは大人になってからだと思います。

キャロラインが現れなければウィンストンの人生はどうなっていたかと想像すると怖くなります。

『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)の印象に残った場面

この小説は大人になったウィンストンと妹が子供時代を振り返る、という形式で書かれています。

この大人の2人が語り合っている場面がとても好きです。

子供の頃に色々とつらいことがあっただろうけど(そういうことは小説ではあまり書かれていない)、今は2人とも上手くいっているのだと思うと幸せな気持ちになります。

2人がなぜ集まっているのかがわかると、少し悲しくなりますが・・。

キャロラインあっての2人の人生がいい人生でよかったです。

『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)から得たもの

キャロラインがしたことは、ある意味称えてはいけないことなのですが、それでも責める気にはなれません。

キャロラインが私利私欲に走ったわけではなく、義理の兄や妹を救うために彼女の人生をささげたといってもいいと思います。

小説で書かれていることはあまり多くはなく、色々と想像で埋めなければいけないところがありますが、そういう想像も読書の楽しみのひとつだと思います。

子供の頃にこの小説を読んでいたら、書かれてないことが多くてイライラしたかもしれません。

しかし成長してから読むと、書かれていないことが多いからこそ自身の経験からその部分を想像し、人それぞれの物語が見えてくるものだと思います。

『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)はこんな方におすすめ

児童小説というジャンルで紹介されることが多い小説ですが、ミステリーというジャンルで紹介してもいい内容です。

なのでミステリー小説が好きな人におすすめです。

大人になってから想像を巡らせる場面も多いので、大人にこそおすすめできる作品と思います。

また、「お金さえあれば・・・」と思っている人にも読んでほしいです。

『なぞの娘キャロライン』(E.L.カニングズバーグ)のまとめ

児童小説を読まない大人の人でも、充分に読みごたえがある小説です。

自分がキャロラインだったらとか、ウィンストンだったらとか、自分が義理の母親だったらどうするかなど、色々な視点から考えながら読んでほしい作品です。

カニグズバーグの本は他にもおすすめしたい本があります。

どれかひとつにしぼるのは難しいですが、『800番への旅』をあげたいです。

この小説にも”称えてはいけない”ことをしている人達が出てきますが、決して否定的に書かれてなく、むしろとても魅力的なのです。

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