『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字) ― おすすめの本

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)の概要

現代より少しだけ科学が発達している世界で、平行世界の存在が確認されたSF設定の物語です。

物語の中では少しだけ科学の話も出てきますが、分からなくても読めるないようになっています。

ストーリーは主に、主人公の高崎暦と85番目の平行世界からやってきたと言う瀧川和音の交流を中心に描かれていきます。

暦は和音とのやり取りを何度も重ねながら、平行世界の自分は自分なのかというテーマに悩みつつ、様々な経験を経て答えを導き出します。

僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫 JA オ 12-1)


『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)の好きな登場人物

好きな人物は、主人公である暦と最もよく交流する人物の、瀧川和音という少女です。

行動力があり気が強いという性格から、主人公よりも主人公らしいと思えるような少女ですが、物語の中盤以降から終盤にかけては優しさや弱さなども描写されていて、詳しく描写されている人物です。

85番目の平行世界からやってきたと主張する和音と暦が出会う以前にも、実は主人公に接点があり、その思い出にまつわる話を聞く前と聞いた後では少し印象が変わってくるでしょう。

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)の好きな場面

最期のシーンで主人公が覚えのない予定のために外出し、特別な場所でも何でもない交差点で、見知らぬ女性と出会う場面が印象に残ります。

偶然出会っただけの見知らぬ女性に抱いた主人公の感情を知った時、暦がどれだけ幸福であったかや、彼が辿り着いた答えがどれだけ素敵なものだったかを理解できるはずです。

それまでに主人公が面してきたトラブルや積み重ねて来た時間と経験が、その場面のためにあったのだと分かる瞬間です。

読んだ時は胸がいっぱいになる事まちがいなしです。

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)で得たもの

物語の中では、平行世界の自分は自分なのかという疑問を主人公が抱きます。

その問題に関して、平行世界が存在することは、様々な人の可能性が存在することに繋がるのだと気が付きました。

人間は日常にある様々な選択を何気なく自然に考えています。

髪型を変える事から、身につける服の色・模様など。

その積み重ねによって、平行世界の自分が気に入らない事をしている事もあるかもしれません。

しかし、違う自分を否定する事は、自分の可能性を否定する事と同じなのだと、この物語が教えてくれました。

様々な可能性があるから、選び取れるものが一つだけではないという事や、挑戦できる事が一つではないという事に気づかされたのです。

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)はこんな時におすすめ

今、何かに躓いている人や行き詰まっている人、壁にぶつかっている人に読んで欲しいです。

この本は人間には無限の可能性がある事を教えてくれます。

良くも悪くも、自分の意思次第であり、どんな自分にもなれるという事や、どんな事にも挑戦できるという事を、教えてくれるはずです。

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四万字)のまとめ

この物語を書いた作者は他にも「君を愛したひとりの僕へ」という本を出版しています。

内容は、同じ主人公である高崎暦の目線で綴られる物ですが、少し悲しい雰囲気のストーリーです。

しかし、「僕が愛したすべての君へ」に目を通した人ならば、読む価値は十分にあるでしょう。

もう一つの世界で暦がどんな物を目にして、どんな思いを抱いて物語の結末に至ったのかを理解することで、「君を愛したひとりの僕へ」の結末の見方が違ってくるはずです。

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僕が愛したすべての君へ