『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮殺人事件』(七尾与史)の概要
貧乏フリーライターの陣内は廃刊寸前のオカルト雑誌「アーバン・レジェンド」の編集長の命を受け、巷で都市伝説として語られる殺し屋「死神」を追いかけるなる。
「死神」の都市伝説とは、彼に狙われたターゲットは24時間以内に必ず不幸な死をむかえてしまう、というものだ。
実在するのかわからない殺し屋を追いかけて、陣内は走り回る・・・
【中古】死亡フラグが立ちました! /七尾与史 著/宝島社文庫
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『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮殺人事件』(七尾与史)の好きな登場人物
主人公・陣内の高校時代の先輩で、東大卒の天才投資家・本宮昭夫が好きです。
本宮は飄々とした破天荒なキャラクターで、文武両道、ケンカもめっぽう強く、話術にも長けたスーパーマンです。
主人公よりも主人公らしい設定の面白い人物です。
陣内は高校時代から本宮に頼りっきりで、あとがきにもありますが、陣内からすると本宮は、のび太にとってのドラえもんのような存在です。
今回も陣内は本宮を頼り、事件に巻き込みます。
先を読む事が得意な天才・本宮と正体不明の凄腕の殺し屋・死神の対決はこの本の見どころです。
『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮殺人事件』(七尾与史)の好きな場面
陣内と本宮を主軸に別の人物視点で語られる物語が入りっており、最初はこの人物が物語にどう関わっていて、どう繋がるのかわかりません。
しかし、終盤で一つに繋がり、数々の偶然を重ね合わせて、事故が起こるように仕向けた死神の計画に驚かせれます。
フラグが回収された場面が1番面白かったです。死神は偶然を武器に殺人を行います。
陣内と本宮は死神の張り巡らせた罠を掻い潜り、死神に辿りつけるのでしょうか?
ハラハラドキドキの展開に目が離せなくなります。
『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮殺人事件』(七尾与史)で得たもの
教訓として得るものは特にありませんでした。
ただ、作品の中では死神によって作られて偶然ですが、悪い偶然が重なった時、大事故に発展してもおかしくないんだな、と思いました。
死神の武器は偶然です。ありふれた日常の光景が突然凶器にかわります。
一つ一つは何でもない事ですが、それらが重なった時、不幸な事故が起こります。
本の世界ではないので滅多にない事ですが、私たちの日常にも偶然が産んだ凶器が潜んでいるかも知れません。
『死亡フラグが立ちました! 凶器は・・・バナナの皮殺人事件』(七尾与史)のまとめ
日常に退屈している人にぜひ読んでもらいたい本です。
タイトルでもわかりますが、凶器はバナナです。
突拍子もない発想だと思いませんか?
しかし、この突拍子もない凶器の裏に隠された緻密に計算された殺人計画に驚かされます。
あまりにも斬新なトリックの推理小説ですので、退屈している人でも楽しめると思います。