『TUGUMI』(吉本ばなな) ― おすすめの本

『TUGUMI』(吉本ばなな)の概要

山本家の姉妹と父親、ポチという犬と恭一との恋をめぐる海辺での物語である。

山本屋旅館が小説の舞台。

病気で体が弱い口の悪いつぐみと、つぐみと暮らすことを周囲に尊敬されている陽子ちゃんという姉。

ポチと喧嘩中のつぐみ、ポチとの和解から小説は始まる。



『TUGUMI』(吉本ばなな)の好きな登場人物

好きな登場人物は陽子ちゃんです。

つぐみの姉で常識家です。

トラブルを引き寄せやすいつぐみと下手に出ながら暮らす様子に、とてもそんなことはできたものじゃないと言って周囲に尊敬されています。

『TUGUMI』(吉本ばなな)の印象深い場面

ラストシーンが手紙で終わっているのが印象深い場面です。

まりあという父親の愛人の子に宛てた手紙です。

病気だからと言って、葬式予告の手紙というのがいい加減なラストシーンだな!と思いました。

手紙が届く頃には、葬式という運びになっているのではないかという手紙の書きだしです。

他人の庭に穴を掘ったという話を手紙に書いているようです。

何か初読の時とは別の物語のように思えた。

本を読んではうっとりしているところまで書き込んでしまっているかのような。

『TUGUMI』(吉本ばなな)で好きな場面

おばさん2人と恭一がつぐみを探して物干し台にいる場面の感じがいいです。

物干し台という昭和という感じもいいし、おばさん2人の幸せな日常の感じが出ていているところが良いです。

つぐみという主人公の存在は、随分薄くなってしまったように思えますが。

『TUGUMI』(吉本ばなな)はこんな方におすすめ

人に対して善でいたいと思う人に読んで欲しいと思います。

空や星や月など神を信じなくとも世界というものを信じ、悪として人に低俗なことをしていないと思っている主人公に共感できる性善説のようなものを信じられる人に読んで欲しい作品です。

『TUGUMI』(吉本ばなな)のまとめ

何か人というものと出会ったり、出会わなくとも関わる時、こうしたいからなんだ!という巡り合った人というものについて、真っ黒な気持ちや強欲で汚いことを考え過ぎて、傷つけてこうしてやる!と思うような狂人が登場しないことが、吉本ばななの小説の魅力です。

この小説は、海辺のシーンが多く、海や空やそこに降り注ぐ光など、真っ黒な気持ちと対極の澄んだ気持ちをいっぱいに書き込んだ小説です。

空気感がほのぼのして良いように思う。

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